詩:高麗恵子(英語・日本語朗読入り)
音楽:いだきしん(ピアノとシンセサイザー)
発売元:株式会社いだき(1993年リリース)
高麗恵子メッセージ
小学生の頃見たロシア映画の光景が いつも私の胸の内にありました。時折見たくなり、何年に一度は、その映画を見ていた私でした。いだきしん先生に出会ってから私の胸の内にある感覚とその映画の何が出会っているのか、又、その意味は何なのかをわかりたい気持ちで、冬の寒い夜一人でその映画を見ました。言い様のない悲しみ、切なさに胸が苦しくなり、涙が流れるばかりです。自分の内にも乗り越えなければいけない事があり、表現する事によってより先はないと感じ、自分の胸の内を表現しはじめ生まれた詩が「愛 Love」です。後に先生にすごい詩だと言って頂き、私も年々詩の意味する深さがわかるにつれ人間の生命の内に受け継がれた悲願をひしひしと感じるのです。いつも愛が報われず ひき裂かれてきた人間の悲しい歴史に終止符を打ち、愛が実現する人間の歴史を作っていきたいと心の底から願います。
英語の朗読は、アメリカでCDリリースした時のプロデューサーであるマーク・ジェフリー氏です。彼は、私達のパートナーの家でのコンベンションでの いだきしん先生のピアノの音に驚き、魅せられ、アメリカにての3枚のCDのプロデューサーになりました。その時の感動を書いた彼の文章から受けたものは「夢」でした。ハリウッドの小高い丘の中腹にある家で行ったコンベンションでのピアノコンサートは夢の場面の様に素敵でした。
「LOVE」が出来上がり毎日車の中で聞いていました。母がICUに入っている時、心配で不安な気持ちで先生の奥様を車にのせて赤坂に向う車中、桜吹雪の道を走り、奥様と共に「LOVE」を聞いた時の事が今もはっきりと心に残っています。かなしいまでに美しい桜の花の輝きと「LOVE」の音と、奥様に励まされ、不安につき合わずに希望を持って生きようと決めたのです。今は辛くても、必ず抜け出せる時の為に、今 今を不安な心で光をくもらす事なく、常に光を見失わずに「LOVE」と共に先に向かったのです。
今でも「LOVE」を聞く度、あの時の辛く苦しい状況と、そんな中でも必死で希望をみつけて生きた時の事、そして奥様のやさしさが蘇り、励まされるのです。